原作　ミゲル・デ・セルバンテス・サベードラ
『奇想天外の騎士ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ』
音楽　レオン・ルードリッヒ・ミンクス
初演　1869年12月26日　モスクワ・ボリショイ劇場
スペインの作家セルバンテスの小説を題材に、
スペイン舞踊とクラシック・バレエの融合した喜劇作品です。
振り付けはマリウス・プティパのものが有名です。

【あらすじ】
プロローグ
スペイン　ラ・マンチャに住むおじさんが、
騎士物語を読んですっかりその気になってしまい、
ドン・キホーテと自分を名乗り、
近所に住むサンチョパンサをお供に従え、ロバに乗って、
あこがれのドルシネア姫を探しに旅に出ます。

第1幕〔バルセロナの広場〕
旅館の娘キトリは町の人気者。
女友達や恋人で床屋の息子バジルとたわむれています。
キトリの父親はバジルとの交際には大反対で、
金持ちのガマーシュと結婚させたがっています。
広場には、人気の闘牛士達もやってきて,マントさばきもみごとに踊りだします。
そこへ突然、ドン・キホーテがやって来て広場は騒然。
旅館を城と思い込み、キトリの父親に家来にしてくれと頼み込み、
あげくにキトリをドルシネア姫と思い込んでプロポーズ。
広場の踊りを舞踏会と勘違いして踊りだす始末。
ごった返す広場を後に,キトリとバジルは駆け落ちをしてしまいます。

第2幕第1場（居酒屋）。
駆け落ちしたキトリとバジルが居酒屋に隠れていると、
キトリの父が探しにやってきます。
そこで、バジルは狂言自殺をしてみせます。
それを見たドン・キホーテは、２人の仲を認めるように
キトリの父に言います。
キトリの父がしかたなく２人を許すとそれを聞いたバジルは飛び起きて喜びます。
第2幕第2場（風車小屋のそば）
ジプシー演じる人形劇で姫が悪者に襲われるのを見て
現実だと思ったドン・キホーテは、
風車を悪者だと思いこみ槍をかかげて突っ込んでいき、
羽に巻き込まれて気絶してしまいます。
第2幕第3場
森の中でお供のサンチョパンサに怪我の介抱をされながら、
ドルシネア姫（キトリの二役）がキューピットや妖精たちと
踊っている夢を見ます。
夢から覚め、森を通りかかった公爵に助けられ、館へ招かれます。

第3幕（公爵の館）　
館ではドルシネア姫と銀月の騎士の芝居が演じられています。
扮するのはキトリとバジル。
公爵は面白がってドン・キホーテに、銀月の騎士と対決させようとします。
ドン・キホーテは喜んで挑戦しますが自分で自分の足につまづいて降参します。
キトリとバジルはめでたく結ばれ、華やかな結婚式が執り行われます。
ドン・キホーテは夢破れ人々の笑顔とともに次の冒険へと旅立ってゆくのでした。




ドン・ホーテは、バレエの作品の中で私が最も好きなものだ。

そんな私の始めて踊ったバリエーションが、
ドン・キホーテ３幕のキトリのバリエーションだった。
そのときは、ただただ振りが楽しくて、踊れる事が嬉しくて
キトリになりきっていなかったと思う。

今この年になり踊ってみると、目線の配り方・手の動かし方・足さばき・・・
どれもこれもキトリらしい振り付けだと改めて思った。

そんなキトリが愛する彼バジルは、有名バレエ作品の主役の男性の中で
私は、一番イケメンなキャラクターなんじゃないかと思ってる。
顔も性格もかなりないい男をイメージしている。
ただ、他の作品の人たちは王子だったりしちゃうから
床屋の息子じゃ金銭面ではちょっと太刀打ちできないけど・・・

かつて流行った究極の選択で言うなら
「王子だけど浮気性と一途だけど貧乏どっちがいい！？」
みたいな感じ？

そりゃおとうさんも、お金持ちのガマーシュと結婚してもらった方が
釣り合いが取れるってものよね。

だけどキトリはバジルが大好き。

そんなキトリは私の勝手なイメージだが、
チョー美人だけどそんなこと全然鼻にかけてなくて
ガッハッハって笑う感じ。
裏表のない性格で強い女性だけど強いだけじゃなく
かわいげもあっておきゃん（笑）
男性にも女性にも人気があって友達もたくさんいる、人情味のある人。
気風もいいだろう。
そして凛としている。和名をつけるなら「お凛」だね！きっと。
いやらしくない色気を漂わせている感じ。
ムンムンじゃなく漂わす程度。


私のイメージするすんごい、いい女の代表がキトリだ。
だから、そのキトリが結婚したいほど好きなバジルが
いい男じゃないわけがない！！

そして、そんなラブラブな二人が踊るパドドゥがおもしろくないわけがない！！

まだ、ドン・キホーテを見たことのない方がいらしたら
ぜひ一度生の舞台を見ることをお勧めします。
できれば、美人な人がキトリをやっているものを見てください。
自分の思う美人で構いませんので♪